米袋豆知識 |
米袋には、用途により様々な機能が必要です。
袋詰めされたお米を家庭や外食関係、加工メーカーなどの目的地まで確実に運び、場合によれば適切に保存できるといったことが必要となります。
そのため強度や輸送性、保管性を確保できるよう、素材や製造方法、袋の形状などが用途に適したかたちで米袋は作成されていきます。
強度面ではまず素材を選び、その素材の厚みや構成仕様を決定していきます。
5kg米袋で一例をあげるとフィルムでは0.07~0.08mm(70~80ミクロン)、クラフト紙であれば75g/㎡(クラフト紙の場合、平米あたりの重量が規格となります)を2層といった具合です。
もちろん用途や状況によりその仕様は変わりますが、米袋の場合、内容量によりそれらは概ね近い仕様になることが多いです。
その素材に基づき適した製造方法で決められた袋の形状へと仕上げていきます。
スーパーマーケットなどで販売されているお米の袋で多いのがフィルム製の平袋です。
どのお店でも積み上げて陳列されているかと思います。
最近では棚に他の食品類などと同じように立てて陳列されているスタンドパック米袋も増えてきました。
平袋は積み上げた際に安定するように脱気させる空気抜き孔(穴)が設けられています。
それに対しスタンドパックでは空気抜き孔はなく安定して自立できる底形状が設計されています。
《フィルム製米袋の一例》
外食関係などに納める際によく使われるポリエチレン製の米袋があります。
ポリエチレンは安価な素材のためコスト抑えるために使われています。
そこでも機能性は求められ、ここでも積み上げの保管のため空気抜き孔は必要な場合が多く、かつ調理場などで多少の水が掛かってしまう恐れのある場所であれば袋の表面の空気孔をさけ底部分や裏面のみに設けられていることもあります。
また、そのポリエチレン米袋に入ったお米をクラフトの紙袋にまとめて納品されているケースもよくあります。
その際のクラフト袋はヒモが付いていて再封かんできることや、ワンタッチで開封できるカットテープなどの機能のある袋などが使用されています。
《表面に空気孔のない米袋の一例》
店頭精米店や道の駅、農産物直売所などでよく使用されているクラフトヒモ付き角底米袋はその場で玄米を精米してそのクラフト米袋に直接いれ、ヒモで結び封かんしてそのまま持ち帰ってもらうといった使い方もできます。
そのためクラフト素材にコーティングを行った乾燥しにくい機能を持ったクラフト袋も存在しています。
《クラフトヒモ付き角底米袋の一例》
様々な場面でそれぞれの特徴で地味にも重たいお米を包んで運んでいる米袋がたくさんあります。
米袋は縁の下の力持ちという言葉がぴったりなものといえるでしょう。
そんな米袋をこれからも用途にあった機能性を持たせ作成しご提供していきます。